有毒のヒアリ(火蟻)

有毒のヒアリ(火蟻)が日本国内で初確認された。
見つかったのは広州・南沙港から出航した貨物船内のコンテナの内部。

ヒアリは、南米原産で体長は2.5〜6mm程度、体色は主に赤茶色の有毒のアリ。
世界の侵略的外来種ワースト100に指定されていて、
北米や中国、フィリピン、台湾等にも外来生物として侵入・定着している。

和名:ヒアリ(火蟻)
中国名:紅火蟻(红火蚁
英語名:Red imported fire ant(RIFA)
学名:Solenopsis invicta

調べたところ広州でヒアリが初めて確認されたのは2005年。2011年時点で広州の11 区(市)で発見されている。
また香港でも2005年に新界で初めて確認されている。

広州に住んでいたとき、食べ物(ノロウイルス、各種寄生虫等)、蚊(デング熱等)、アフリカマイマイ広東住血線虫症)、
活きた家禽(鳥インフルエンザ)、イヌなど哺乳類(狂犬病)に気をつけて暮らしていたけれど、
ヒアリは今日のニュースを見て初めて知った。

※タイトルを猛毒から有毒に変更(2017年6月14日)。

2017年7月11日追記
兵庫県立 人と自然の博物館(ひとはく)のヒアリの解説はこちら
※おすすめのサイト。ヒアリの生態、見分け方、社会に及ぼす影響など各種情報を詳しくまとめている。情報は随時更新されている。

2017年7月22日追記
環境省はヒアリについての“アメリカで年間およそ100人の死亡例が報告されている”という記述を削除

環境省作成の資料「ヒアリについて」(こちら、PDFの作成日時は2017年7月6日)には
“米国ではこれまでに多くの死者が出ているが、広く定着している台湾での死亡例は報告されていない。”
と書かれている。

HuffPost Japanの記事(ヒアリの死者、確認できず 環境省が「年間100人以上死亡」の記述削除)はこちら
NHKニュース(「米で年間100人ヒアリで死亡」表記を削除 環境省 )はこちら
日テレNEWS24のニュース(ヒアリ死亡例確認できず 環境省HP削除)はこちら
<注>現在有効な環境省作成の資料で“米国ではこれまでに多くの死者が出ている”と書かれているので
“海外での死亡例は確認できなかった”は誤り(日テレの記者の勘違い)の可能性が高い。

ハーバービジネスオンライン2017年7月21日の記事(「ヒアリでの死亡例はない」は誤報!100人とはいかないまでも44人の死亡が確認)はこちら

参考
<広州>
羊城晩報2011年11月26日の記事(穗11区市发现红火蚁 医生:被咬过敏可瞬间致命)はこちら

<香港>
香港・食物環境衞生署の資訊(入侵紅火蟻)はこちら。※ヒアリの解説
香港・衞生防護中心2009年7月の記事(香港有毒節足類動物咬傷及螫傷人之事故)はこちら(pdf)。※香港における虫刺されの統計資料(ヒアリを含む)
on.cc東網2017年1月29日の記事(紅火蟻大軍殺到)はこちら

<日本>
環境省2017年6月13日の資料(ヒアリ(Solenopsis invicta)の国内初確認について)はこちら
国立環境研究所 侵入生物DB・ヒアリはこちら
神戸新聞2017年6月13日の記事(猛毒「ヒアリ」国内初確認 神戸港経由、尼崎で)こちら

神戸市の2017年6月18日の資料(特定外来生物 ヒアリ(火蟻)について)はこちら
NHKニュース2017年6月18日の記事(強毒持つヒアリ 神戸港のコンテナ置き場でも約100匹発見)はこちら
環境省2017年6月30日の資料(名古屋港におけるヒアリの確認について)はこちら
環境省2017年7月4日の資料(大阪港におけるヒアリの確認について)はこちら
環境省2017年7月5日の資料(兵庫県内におけるアリの調査状況報告について)はこちら
環境省2017年7月6日の資料(ヒアリに関する諸情報について)はこちら
環境省2017年7月6日の資料(東京港におけるヒアリの確認について)はこちら
環境省2017年7月7日の資料(東京港におけるヒアリの調査状況報告について)はこちら
環境省2017年7月10日の資料(愛知県内におけるヒアリの確認について)はこちら
環境省2017年7月14日の資料(横浜港におけるヒアリの調査状況報告について)はこちら
環境省2017年7月16日の資料(茨城県内におけるヒアリの確認について)はこちら