簡体字の勉強

私が中国語の勉強を始める気になれなかった理由の一つは発音(四声)だった。
語学が苦手な私が中年になってから習うにはあの発音は難しすぎる。

昔、イタリア語を習っていたことがある。
イタリア語は文法は難しいけれど、発音は簡単なので
少し勉強して旅行に行けば通じるし、
イタリア人は褒めてくれるので嬉しかった。

特にシチリア島のおじいちゃん達は親切だった。
暇なのでゆっくり話し相手になってくれた。

が、中国語は発音が難しいので、
なかなか通じなく「はぁぁ〜???」と言われ一気にやる気がなくなってしまう。
おまけに中国語(普通話)は英語と同じく出来て当たり前なので褒めてもらえない。

もし広州に住まなかったら私の中国語は発音の入り口で止まったままだったと思う。

もう一つの理由が簡体字だった。スカスカしていて違和感があった。

広州に住み始めてから中国語の勉強を始め
テキストに出てくる簡体字と日本の漢字の対応を少しずつ覚えていった。


このあたりは似ているから推測できるし、違いもわかりやすい。


東京都はなんとか推測できるけれど、千葉県は無理だと思う。
最初の頃はこういう字に戸惑っていた。

以下は教科書の小さい字では違いに気がつきにくいもの。


左が簡体字、右が日本語の漢字。
くっついていたり、離れていたり…
だんだんどっちがどっちかわからなくなってくる。


これは先生に指摘されるまで気がつかなかった。


同じパターンの字。


「冒」の簡体字が離れているのも随分後まで気がつかなかった。


よく見ないとわからない。簡体字は「用」、日本の漢字は「田」。
本来、踊って力づける意なので、マ男ではない。
音も用(yong)に近く、田(tian)ではない。
ご先祖さまが日本に持ち帰ったときに間違えたんだろうなあ。


一方、こんな難しい字はほとんど略されないままだったりする。
yíng。「勝つ」という意味。

今日、書店でこんな本を見つけて買ってきた。

ゼロからカンタン中国語 簡体字ワーク

ゼロからカンタン中国語 簡体字ワーク

『ゼロからカンタン中国語 簡体字ワーク』陳氷雅著、旺文社。

よく使う簡体字560字を6つのパターンに分類でしてまとめている。


中はこんな感じ。繁体字も載っている。よく出来た本だと思う。
筆順が一部しか載っていないのが少々残念。

中国語の勉強を始めた5年前にこの本があったら
効率良く簡体字を覚えることができただろうなあと思う。


これは私が広州で愛用していた辞書。小学生用。


中はこんな感じ。

スマホで手書き入力をする際に筆順が間違っていると認識してくれないため
筆順が載っているものを選んで購入した。
これで日本の漢字と繁体字も載せてくれれば完璧なんだけれど…

掲載されている漢字は約3500字。
ちなみに日本の常用漢字は2136字、JIS第1水準漢字は2965字。
中国本土の子どもは大変だ。
香港、台湾の子どもは無茶苦茶大変だ。